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まきべ〜のおでかけ日記
いすみライフマーケット
NPO法人 いすみライフスタイル研究所

スタッフオススメ特情報

第6回 「夷隅川そば」と「つけむすび」が味わえる
いすみの食ブランド発信地!手打ちそば「ひらが」

文章:佐々木千穂 写真:吉野桂司 構成:大花慶子
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田園集落で営業中、こだわりの蕎麦屋さん

のどかな田園風景が広がる集落の中にある1軒の民家。
 
注意していないと見落としそうな手描きの小さい看板が目印です。のれんをくぐり、靴を脱いで店内に入ると、広い畳敷きの部屋に通されます。
「ご自由にお飲みください」とポットが置いてあり、セルフサービスで蕎麦茶がいただけます。
子どもの頃、田舎の親戚のお家に遊びに行ったような、なんだか懐かしい感じのする、そんなお店のたたずまい。
 
手打ち蕎麦屋「ひらが」。
私達のNPO事務所からも車で3分の近さなので、メンバーもお昼にたびたびお世話になっています。
「ひらが」看板  「ひらが」入口
    
 「ひらが」室内
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自家栽培・自家製粉の手打ち蕎麦「夷隅川そば」

「ひらが」さんの蕎麦畑  こちら「ひらが」の目玉は、なんていってもいすみ産の蕎麦粉を使用していること。
それもオーナーの平賀吉雄さんみずから3町歩の畑を持ち、お店で出す蕎麦を栽培しています。
 
もとの蕎麦の種類は「信濃1号」といい、福島県の在来種から系統選抜された蕎麦。
蕎麦というのは栽培する土地によって同じ種を植えても全く違う蕎麦になるとか。だから、「信濃1号」の種を植えても、夷隅川近くのこの土地で収穫された蕎麦は違う品種になります。

そこで、「夷隅川そば」と命名したそうです。そしてこの「夷隅川そば」を食べられる蕎麦屋は、ここ「ひらが」だけなのです。
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地元の農を活性化し、新しい蕎麦のブランドづくりへ

「ひらが」オーナーの平賀吉雄さん  オーナーの平賀吉雄さんは、ここ岬町東中滝で生まれ育ちました。
高校卒業後ずっと地元の飲料関係の会社に勤務され、家庭を持ち、普通のサラリーマン生活を送っていたそうです。
ところが、奥さんが病気で倒れられ、自宅で介護が必要となったため、「自宅でできる蕎麦屋をはじめよう!」と、早期退職を決意。
大多喜で蕎麦打ちを学び、7年前に開業しました。
もともと、地元の農を活性化したい、土に携われることをしたい、地元の名産になるようなこだわりの食をつくりたいという思いがあったそうです。
そこで、お店で使う蕎麦粉も、自家栽培から自家製粉へとなっていったといいます。
しかし、退職してすぐに始めた蕎麦の畑は、苦労の連続だったそうです。種を取り寄せて蒔いた50アールの土地で1人奮闘する毎日。農業センターへ聞いても最初はなかなか栽培方法がわからなかったそうです。また、蕎麦畑に塩害があり、全滅に近い状態も経験したとか。

一方、蕎麦打ちも試行錯誤の連続。例えば、つなぎで使う小麦も自家栽培したものの、蕎麦粉より小麦の強さが出てしまって使えなかったとか。

現在「ひらが」で食べられる手打ちそばは「二八」。
「二八」とは蕎麦粉8:小麦粉2で打った蕎麦の総称のことを言います。いすみ産の蕎麦はこの「二八」が最も合うということです。。

現在では、地元農家の協力を得て品質の良い蕎麦ができ、多くのお客様に味わっていただいているそうです。
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夷隅川そばとつけむすびを一緒に

夷隅川そば  今回私が食べた「もりそば」です。星がかすかに見える中細の二八。
のど越しが良くてほんのり甘みがあり、つゆなしでも十分いけます。
 
つゆも少し濃く、甘めで私好みでした。
ひらがのつけむすび  そして、「もりそば」と一緒に注文したのが、いすみ市の新しい食ブランド「いすみつけむすび」。「つけむすび」は、いすみ市商工会と当NPOがタイアップして推進しています。
米どころいすみのおいしいお米に、豊かな自然にはぐくまれたいすみ産の野菜、魚介類などの具をのせた新感覚のオープンおむすびです。
「ひらが」で食べられる「つけむすび」は、「海老天つけむすび(250円)」と「ニンニク味噌つけむすび(150円)」の2種。

春には旬の「ふきのとう味噌つけむすび」も出すそうです。
海老天の天ぷらはサックサクで海老もプリップリで言うことなしです。
また、ニンニク味噌も、食欲をそそります。地元の農家さんの手作りで「天下一品」という商品名で、農産物直売所「ごじゃ箱」大原店で購入できます。
ご飯ももちろん、いすみ産のお米。
他にも、野菜てんぷらには自宅の畑で採れた野菜を使ったりと、地産地消にこだわっています。
 
今回、「夷隅川そば」といすみ産のつけむすびを一緒にいただき、その取り合わせとおいしさに満足。すべていすみ産なんて、なんとも素敵だなあと思いました。

「自家栽培なすの素揚げと香味そば」
写真は旬のメニューのひとつ、夏限定「自家栽培なすの素揚げと香味そば」(「なびっぺ」より)
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蕎麦打ち教室&ギャラリーと次々に展開

「ひらが」の敷地内には、ちょっとした小屋があります。
そこでは、平賀さん自ら指導する「蕎麦打ち教室」と、「貸しギャラリー」が展開されています。

教室の開催日時は、毎週月曜日15:50〜と毎月第四火曜日10:00〜、13:30〜。
予約が必要になります。
料金は体験教室が1回3,000円、初級コースは5回で12,000円です。
段位取得コースもあり、用具一式と材料は用意してくださるそうですので、興味のある方はぜひお問い合わせください。
取材の日はプロの料理人の方と、趣味で習いたいと参加されている男性二人がお見えでした。

蕎麦打ち教室  蕎麦打ち教室
貸しギャラリー  「貸しギャラリー」は1日525円の展示料で、誰でも気軽に使えるそうです。
取材の日も、地元の方が開催している「ミニチュア着物 ちりめん細工の展示会」が開催されていて、賑やかでした。

こんな風に、ただのお蕎麦屋さんではなく、「蕎麦打ち教室」や「貸しギャラリー」など、幅広い活動を展開している「ひらが」。少しでも夷隅川産の蕎麦を知ってもらおう、ギャラリーを使って地域を活性化しようという思いが溢れています。
平賀さんの夢は、いすみ市中のおそば屋さんで、「夷隅川そば」が食べられるようになること。
いつの日か、「いすみといえば夷隅川そば」と言われるようになる時代が来るかもしれませんね。
そんな地元の食おこしのためにがんばっている「ひらが」で、ぜひ皆さんもおいしいお蕎麦と「つけむすび」を召し上がってみてください。

+手打ち蕎麦 ひらが
いすみ市 岬町東中滝 429
0470-87-3036
定休日 火曜日(月曜日・金曜日は昼のみ営業)
営業時間11:00から14:00 17:00から19:00(月曜日・金曜日は昼のみ営業)

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